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音楽配信メモとナタリー

約3年ぶりの更新になりました。ご無沙汰してます。皆様お元気でしたか?

さて、2014年8月21日付でカルチャーニュースサイト「ナタリー」を運営する株式会社ナターシャがKDDI株式会社によるナターシャ株式の取得および第三者割当増資引受を通じ、KDDIの連結子会社となりました。

ナターシャのプレスリリース

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代表の大山卓也はこの取引について自身のツイッターで「個人的には、インディーズでがんばってたバンドがメジャー契約したみたいなイメージで。ナタリーの編集方針は変わらず、バックアップを受けてさらに飛躍の予定です。引き続きよろしくお願いします!」と書いてますが、その通りで今後もナタリーの編集方針に変化はなく、代表である大山卓也は引き続き代表取締役社長として経営に従事します。

ナターシャは大山卓也代表と僕が共同で創業した会社で、これまで僕は非常勤の取締役を務めてきました。今回の連結子会社化に伴い、僕は取締役から退任します。と言いつつも僕とナターシャとの関係はあまり変わらず、今後はナターシャの「シニア・アドバイザー」という肩書きで同社に関わっていくことになります。

ナタリーがどのように誕生し、育っていったのかというのは大山が書いた『ナタリーってこうなってたのか』という本に書かれているので詳細は省きますが、僕が2002年にこの「音楽配信メモ」というサイトをオープンさせることがなかったら大山卓也と出会うこともなかったし、ウェブで情報を発信することで大きな広がりを作っていくことも実感も持てなかったと思います。音ハメがなければ、今でも僕はそれこそしがない一ライターとしてくすぶっていたんじゃないかと。インターネットに無限の可能性があったあの頃、衝動的にこの世界に飛び込んでみたことがきっかけでこういう方向に花を咲かせることができた――それは自分にとっても感慨深いです。ネットで情報を発信し始めてから12年半。長かったような気もするし、あっという間だったような気もします。ただ一つ言えることは「発信しなければ、得るものはなかった」ということなんだと思います。

さて、小さな歴史の記録という意味で、僕とナタリー(ナターシャ)との関わりを記した文章(僕の有料メルマガに掲載しました)があるので、それを転載しておきます。ナタリー初期の秘話ですね。

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突然ですが、2013年9月17日に発売された『週刊アスキー』はお読みになりましたか? 同誌で連載している時代のキーパーソンへのロングインタビュー記事「え、それってどういうこと?」に、ナターシャ代表取締役社長・音楽ニュースサイト「ナタリー」編集長の大山卓也が登場し、ナタリーに対する質問に答えています。ちなみにインタビュアーは本メルマガの書評連載でもおなじみの速水健朗さんです。

ナタリーのコンセプトや内情を赤裸々に語った記事といえば、ナターシャ取締役でコミックナタリー編集長の唐木元が、LINE株式会社の田端信太郎さんがホストを務める「東京編集キュレーターズ」というイベントに登壇した際のレポート「ナタリーがニッチ分野で成長し続ける理由、唐木元さんに全部聞きました」もあります。この記事は2013年8月末にネットにアップされ、話題を集めました。

株式会社ナターシャ創業から7年半が経ち、「ナタリー」はネット専業のインディーズメディアとして独自の存在感を放つまでになりました。当初3人のメンバーでスタートしたナターシャも、現在は50人近くの社員を抱えています。こうして「小成功」を果たし、今までの足跡を振り返る記事がメディアに出てくることは、創業に関わった当事者としてもとてもうれしいことですし、感慨深い思いで2つの記事を読みました。

その反面、2つの記事を読んで気づいたのは「歴史というのは、残った人たちが“正史”を作っていくのだ」という当たり前の事実です。というのも、どちらの記事にもナタリーがどのようにして生まれたのか、どうやって初期の危機を乗り切ったのか、どのように初期メンバーを集めたのか、どのような手法でメディアの注目を集めてPVを増やしたのか──メディア企業として成長していく初期段階の具体的な話に触れられていないんですね。

最近、初対面の人に「津田さんってナタリーに関わっていたんですね」「ナタリー作ったの津田さんだったんですね」と言われる機会が増えました。僕は自分のネオローグという会社もあったし、本業は別として非常勤の立場でナタリーに関わっていたので、特に初期のころは自分からナタリーとの関わりを表に出すことを避けてきました(特にナタリー作ったばかりのころは「音楽業界の敵」と言われていましたし)。前述したようにナタリーの「正史」がメディアで注目を集めること自体は喜ばしいことなんですが、記事で僕に対する言及がないと「え? じゃあ結局津田はナタリーで何やってたの?」という話になりがちでして……。実際にそういうことを聞かれる機会も増えました。
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彼らが2つの記事で語ったことは誇張のない、赤裸々な真実ばかりです。記事にまったく嘘はない。ただ、彼らには「語っていないこと」がある。だったらそれを僕の視点から補足できればと思って筆を執りました。

ということで、まずナタリーを運営する株式会社ナターシャと僕の関係を明らかにしておきます。

まず、僕はナターシャの創業者の一人です。現在も株を保有する株主であり、非常勤の取締役です(註:2014年8月21日付で退任しました)。とはいえ、運営は大山卓也に任せているので、株主や取締役として経営にあれこれ口を出すことはしていません。ナタリーが軌道に乗る2009年までは定期的に訪問してミーティングや取締役会に参加していました。

あとはそれぞれ大山卓也と唐木元の記事を引用しながら補足を入れていきますね。

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速水 いまではニュースメディアとして老舗になってきましたね。音楽のニュースメディアというと海外の有名なサイトや音楽雑誌など、ネームバリューがあるところがライバルだったと思うんですけど”ナタリー”はそこで戦い続けるのは大変だったと思います。そもそも、最初から勝機ってあったんですかね。

大山 勝機ねえ。あんまりそういうことも考えていなくて。たしかに当時、ほかにも音楽のウェブメディアはあったけど、自分的には物足りないというか、ウェブならではの速さとか網羅性、密度、そういうものがもうひとつ欠けてるなというか、もっとこうだったらいいのにみたいな気持ちがすごく強かった。だったら自分で理想とするメディアをつくってみようと思ったのがそもそものきっかけですね。

『週刊アスキー』にも『東京編集キュレーターズ』にも、ナタリーを運営するナターシャ設立の経緯については書かれていません。ナターシャの設立は2005年12月。最初からネットを利用した音楽ウェブメディアを創業するために会社を作りました。

大山卓也は2001年から「中量キャスターラック NKR-8354GUJ【代引き不可】」という個人の音楽ニュースメディアを立ち上げ、人気を得ていました。僕もそのサイトの熱心な読者の一人でした。2002年、「ミュージックマシーン」のオフ会が開催されたときに参加して、そこから友人関係になりました。彼と僕は2004年くらいから会うたびに音楽メディアに対する不満を話すことが多くなり、2005年の夏ごろ、僕のほうから大山卓也に「ミュージックマシーンを発展させるかたちで、会社として新しい音楽ネットメディア作らない?」と提案、お互いに資本金を持ち寄って会社設立の準備を始めました。設立登記などは自分の経験があった(1999年にネオローグを設立していた)ので、書類を作ったり、役所に行ったりといった事務作業は僕が中心になって進めました。

設立してから約1年間は、外部の開発者、ウェブデザイナーを入れて毎週のようにミーティングを繰り返し、ナタリーを作っていきました。もちろんそのミーティングには僕もすべて参加しました。

ちなみにナタリーの基幹システムを作ったのは、現在弊社で「ゼゼヒヒ」や「ポリタス」を開発し、本メルマガの連載も執筆しているタッチーこと立薗理彦(彼はナタリーのあとDeNAに移籍し、その後ネオローグに来ました)です。タッチーは当時ノキアに技術者として勤める傍ら「音ログ」というLast.fmの原型になるような音楽サービスを個人で開発していました。最初から僕と大山卓也で開発方針としてコンセンサスを取っていたのは「サービスを作るうえで、技術者もデザイナーも絶対に音楽が好きな人間にしよう。そうしないとサービスに命が吹き込まれないし、開発するうえで自分たちが要望することの意味が伝わらない」ということでした。「音ログ」リリース直後、タッチーが書いてた開発ブログを読んだ僕は「音楽好きでフジロックにも行ってるような彼ならナタリーを良いサービスに仕上げてくれる」と直感し、すぐにメールで会う約束を取り付けました。もちろん、面識はありませんでした。何回かの面談を経て、正式にナタリーの開発に参加してもらうことになりました。タッチーはちょうどノキアを退職してフリーのエンジニアになるかどうか迷っていた時期だったらしく、結果的にナタリーを手伝ってもらうことがその後押しになったみたいです。

もう一人、現在のナタリーを支えるキーパーソンであるチーフデザイナーの福田くんも僕から声をかけて(彼とも面識はなかったのですが、当時2ちゃんねる上に「音楽配信メモってどうよ?」というスレがあり、そこで会話したことがきっかけとなって出会うことができました)、ナタリー開発に外注として参加してもらいました。当時福田くんはフリーのウェブデザイナーで、後から振り返ればこの優秀な2人を早い段階で捕まえられたことがナタリーにとって最大の幸運だったと思います。

とはいえ、まともな資金調達をしていないナターシャは常に資金不足に悩んでいました。特に開発中は当然ながらナタリーから収入を得ることができませんでしたから、非常に厳しい経営状況が続きました。

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速水 「これ、ヤバいな」ってこともありましたか。

大山 最初はスタッフに給料もちゃんと払えなくて、いつも遅延していたので「今月、生活がまだ大丈夫な人~?」って手を挙げさせて、ダメそうな人から順に給料を払っていて、もちろん自分の給料も出ないんで、家に帰ってはCD棚から高そうなCDを出してきてそれを売って、生活費にあてていました。

速水 そこまで追い詰められていた時期もあったんですねえ。

なにせスタッフに給料を払えない状況ですから、外注作業に払う金もない。2006年のナタリー開発作業中、最初のうちはミーティングも楽しいのでワイワイガヤガヤ、フレンドリーな雰囲気で進んでいたのですが、開発が延びるのとともに、タッチー、Fくんから「ギャラはいつ……?」という話が自然と出てくるわけですね。とはいっても、ナターシャには先立つものがない。そこをつなぎ止めるため、僕(ネオローグ)が彼らへの1年分の外注費(そこそこ大きい金額)を肩代わりしました。

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速水 何年目までに収益がどのくらいになるようにとかも、考えたりしなかったんですか?

大山 考えてなかったんですよね。とりあえず最初は受託の下請け仕事みたいなものをやりながら、オープンさせて。“ナタリー”では儲からないから、しばらくは受託仕事で会社を回してました。そのうち儲かるようになるのかなあ、なるといいなあ、くらいは思っていたけど。

速水 “ナタリー”一本でいけるなと思えたのは何年目から?

大山 1~2年経ってからかな。そのへんでようやくPVが上向きになり、それに伴って広告もちょこちょこ入ってきて、他社へのニュースの販売みたいなこともできるようになって。

このあたりが一番僕が「経営陣」として仕事をした部分ですね。受託仕事中の開発費を肩代わりしつつ、ナタリーがオープンしたあとは音楽ニュースという「記事コンテンツ」のマネタイズに奔走しました。何せ入ってくるお金を増やさないことには社員の給料すら払うことができない。ナタリーをオープンした2007年2月~4月が経営的に一番苦しい時期で、倒産の危機が何度もありました。大山卓也も落ち込んでいた。会社を続けようという彼のモチベーションが一番落ちていたのもこの時期でしたね。

ネットの無料ニュースコンテンツを何とかお金にできないか、頭を絞って考えているときにニュースの販売モデルに行き着きました。そのあたりの経緯は本メルマガvol.28のQ&Aでも答えています。以下に転載しますね。
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■Q4 こんにちは。いつも楽しく読ませていただいています。さっそく質問です。津田さんはポップカルチャーのニュースサイト「ナタリー」( http://natalie.mu/ )を立ち上げて間もないころ、マネタイズに奔走していたと聞きました。具体的にはどのようなアクションを起こしたのでしょうか? 公開できる範囲で結構ですので、教えてください。
□A4 最初ナタリーには、全然アクセスがなかったんですよね。だからリスティング広告やアフィリエイト広告から入ってくる金額も微々たるものでした。では、ナタリーがほかのサイトと違って価値があったのはどこか。とにかく音楽に関する情報を整理して原稿にして、毎日いち早くどんどん出す。そのスタイルだったんですよ。その時、ニュースサイト「【送料無料(一部地域除く)】(人気商品) 籐(ラタン) ラブチェアー ブラウンカラー Y-35 (250771) rattan【IE】」の編集長・渡邉正裕さんから、マネタイズのヒントを得たんです。渡邉さんによると、MyNewsJapanでは自分たちで書いたニュース記事をポータルサイトに売って、月額いくらという収入を得ているというんですね。ナタリーもウェブサイト単体で収益を上げることは無理かもしれない。だけど、記事そのものを買ってくれるところはどこかあるんじゃないかと思いました。実際その時も「【エントリーでポイント10倍!4月30日まで】フロント Wheel Hub Bearing Assembly リプレイスメント for Ford Mazda Pickup Truck YL5Z1104AA (海外取寄せ品)」のサイトにニュース記事を提供してたんです。僕はナタリーのニュースを月いくらで買ってくれそうなところを300業者くらい洗い出しました。具体的に言うと、ポータルサイト、それから着メロ、着うたサイトにコンテンツを提供している音楽系コンテンツプロバイダ、あとはカラオケ業者あたり。音楽に関するニュースを日々更新していきたいけれど、オリジナルを自分たちで作るのは面倒くさいと考えていそうなところをピックアップしました。それでメールや問い合わせフォーム、電話などでコンタクトして興味を持ってくれたところにアポをとって、社長の大山卓也と一緒に営業に回りました。DeNA、モバゲー、グリー、ライブドア、そのあたりがニュース提供先として決まっていくと、キャッシュフローが月々少しずつ回るようになってスタッフも増員できるようになり、ナタリーの記事も充実するようになって、アクセスも増えていって、ナタリーそのものに媒体価値が生まれて純広告や企画広告が入るようになっていった――そんな流れですね。どんなところなら自分たちが作っているものや能力を買ってくれるか。それを考えるところからマネタイズはスタートするんだと思います。

とにかくこのときはいろいろな方策を考え、動いていましたね。大山卓也がナタリーを更新するのに手一杯だったので、渉外的な部分を僕が担っていたとも言えます。そんななか渡邉正裕さんと話したときに、MyNewsJapanのビジネスモデルを聞いて「これだ!」と思ったことは今でも覚えています。すぐに大山卓也に提案し、ニュース販売の営業をすることに決めました。営業先のピックアップとメール出し、電話でのアポ取りはすべて自分でやって、大山卓也と一緒に営業しました。また、この時期に重要な助けの手を差し伸べてくれたのがタッチーです。具体的には知り合いのDeNA担当者を紹介してもらいました。そのころのDeNAはソーシャルゲーム以前のガラケー向けゲームSNSが当たっていた時期で、SNSのコンテンツを充実させるための新規事業として「着うた」などの音楽事業に力を入れようとしていたんです。営業した結果、単なるニュース販売だけでなく、DeNAが展開する音楽情報コンテンツの制作をナターシャで引き受けることとなり、これによって月々のキャッシュフローが回るようになりました。モバゲーでのニュース配信は圧倒的な拡散力と、ニュース販売における大きなブランド力となり、モバゲーにニュースを提供し始めて以降、営業案件の成約率が高くなっていきました。

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速水 “ナタリー”は音楽の次にコミックもやるわけじゃないですか。それのスタートが2008年。これは音楽のほうで、自分の好きなアーティストとかをそれぞれ登録しておくカスタマイズ型のニュースが成功したからと考えていいですよね。

大山 初期は、そうですね。

速水 この手法は音楽以外でもできるぞということで“コミックナタリー”が生まれたと?

大山 まあ音楽も成功とまではいっていなかったけど軌道にはのっていたし、音楽だけでも拡がらない気がしたし、とはいえ別に拡大戦略としてやっていたわけでもなくて。「なんか別のことやるのもありかもねー」って言っているところに、現“コミックナタリー”編集長の唐木元って友人が“コミックナタリー”をやりたいって言ってくれたんだよね。それで「いいね、じゃあやろう」という流れで。だから戦略的には次はマンガをやろうとしたわけではないんです。信頼できる人が「やりたい」って言ったから。それは“お笑いナタリー”もいっしょですね。
(東京編集キュレーターズより)
唐木 ちょうどその頃、いまの音楽ナタリーに誘われてたんだけど、そのときは断ったんですよ。でも半年くらい経ったある日、マンガ版のナタリーやったらいいんじゃないかと思い付いてしまって辞表を出して、コミックナタリーというのを立ち上げるって言ってナターシャに加わったんです。

コミックナタリーの立ち上げには、もう少し複雑な経緯があります。2007年のナタリー立ち上げ時期、ファンディングができたほうがいいよねということで、ナタリーオープン後に連絡が来たいろいろなベンチャーキャピタル(VC)の担当者と会っていました。VCの担当者からは結構ひどいことを言われて腹を立てたりしてたんですけど、たしかジャフコだったかな、そこの担当者とナターシャの成長戦略を話しているときに「これって今は音楽情報だけを扱うメディアですけど、ほかのジャンルの情報発信はしないんですか?」って聞かれたんですね。僕と大山卓也は「ほかのジャンルでナタリーのシステム使ってやりたい人にはASP的にナタリーのシステム貸し出し、それで月額料金取ろうとか考えてます」と答えたのですが、担当者は目を丸くしながら「なんで人にやらせるんですか? 自分たちでいろいろなジャンルのメディアを展開したほうが旨味あるし、成長戦略立てやすいですよ」とアドバイスしてくれた。僕らはそのときまで音楽メディアとしてナタリーを成長させることしか考えてなかったので、その提案は目から鱗が落ちる思いでした。そうして「良い人がいたらなんか別のことやるのもありかもね」という話を大山卓也とするようになった。「やるんだったら何のジャンルだ?」「マンガの情報サイトってないからマンガ──コミックナタリーじゃね?」みたいな。

2007年の秋ごろになると、ニュース販売などのマネタイズがうまく回り始めてひとまず倒産の危機からは脱していました。それは良かったんですが、いかんせん「編集」経験者がナタリーには足りない。すべて大山卓也が個人で何とかする状況が続いていました。とにかくスキルと経験を持った編集者を入れなきゃいけないということで、知り合いの編集者に声をかけまくりました。そのとき僕から声をかけた一人が、当時『Zino』編集部にいた唐木元です。当初は音楽ナタリーの編集者として来ないかと声をかけたんですが、そのときのヘッドハントミーティングは「え? 俺がナタリーに……? ないよね!(笑)」「ですよねー(笑)」と5分で終了。でも、そのときにナタリーの成長戦略として「いずれは音楽だけじゃなく、コミックナタリーとかもやりたいと思ってるんだ」という話はしていました。そしたらその話が彼の頭のなかにこびりついていたらしく、半年後くらいに突然僕のところに電話がかかってきた。「津田っち俺コミックナタリーやるわ!」って。そして2008年春、唐木元はナターシャにジョインすることになりました。

「お笑いナタリー」については、2009年の中盤に大山卓也から「津田っちも、もっとナタリーに積極的に関わってほしい」と言われたことがきっかけで僕が立ち上げを担当することになりました。2009年ごろになると、ナタリーがそこそこ軌道に乗り始めていたので、僕はナターシャの経営からは引いた感じになって、下北沢に足を運ぶ回数も減っていました。そんななか、「お笑いナタリー」の準備を始めたのは2009年の6月くらい。立ち上げをするということで、吉本興業やら何やらいろいろなところに挨拶回りに行きつつ、スタッフィングをしました。僕がお笑いナタリーの仕事をずっと続けるというビジョンはなかったので、『splash!!』というインディペンデントマガジンを個人で出し続けていた遠藤敏文くんに編集長をお願いして、僕はプロデューサーという立場で準備を手伝いました。なので、記事で大山卓也が語っている「信頼できる人が『やりたい』って言ったから」というのは半分真実で、半分は違いますね。何か新しいメディアを立ち上げなければならなかったので、「お笑いにしよう」ということを僕が決めて、そこから遠藤くんに打診したら「やりたい」と快諾してくれたという流れです。

お笑いナタリーの準備が始まってからは、毎日午前中にはナターシャに行ってミーティングをしていたし、お笑いナタリーがオープンしてからは土日も含めて毎日数本のお笑い記事を書きつつ、M-1やキングオブコントのレポート記事なんかも書いておりました。個人的につらかったのはこの時期で、毎日ナターシャに出社して記事を書きながら同時に『Twitter社会論』を執筆していたんですよね。死ぬかと思いました。同書が出てから取材依頼がたくさん来るようになり、ジャーナリストとしての活動が忙しくなったため、お笑いナタリーは遠藤編集長に任せて、ナターシャにはほとんど出社しなくなりました。なので、僕がナターシャやナタリーについてきちんと語れるのは2009年まで、ということになります。

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唐木 いえいえ。じゃあ今日は皆さんに質問を事前に書いてもらいましたので、その質問に答えていく形で進めます。ひとつめ読み上げますね。「ブレイクスルーした瞬間はいつですか?」。

田端 これ、どなたでしょう。(挙手を見て)あー、ありがとうございます。

唐木 ありがとうございます。ブレイクスルーは、してない。してないし、これからもしないと思ってます。それは田端さんの商売と較べてみればわかる。LINEね。LINEとか、パズドラでもいいけど、ああいうサービスはユーザー数なりPVなりがこう、グラフ見たことあるでしょう? グワーって2次曲線で増加する時期があるんですよ。ああいうのをブレイクスルーと言うんです。

田端 さっき楽屋でナタリーのここ7年間のPVの推移グラフを見せてもらったんだけど、すごいね、ある意味。

唐木 ある意味(笑)。というのは1次曲線、完全に直線ってことです。ただダラーっと微増が、一定の割合で続いてる。へこみもないけど、急増もない。だからブレイク感なんてない。ずっとジワーっとやってきたんです。なぜか。理由はニッチなジャンルだからですよ。LINEやfacebookみたいなコミュニケーション、メディアで言えば芸能とスポーツ、付け加えるならギャンブルとお色気。これは国民的なパイがあるから、2次曲線を描くような成長ができるジャンルなんです。notニッチなの。
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これも半分は正しくて、半分は違っていますね。PVの曲線を長いスパンで切り取ると、たしかに1次曲線で伸びているんですが、細かく見ていくとブレイクポイントのようなものがいくつかあります。

ネットのSEO、アクセス的にナタリーに最初に貢献したのは、2007年11月に機能をリリースした、はてなブックマークとツイッターのコメントを自動的に取り込んでコメント欄のように表示する機能N.A.O.Y.A.(Networked Artificial Observation and Yelling Android)です。これはナタリーのアクセス数を伸ばすために記事の質の向上だけでなく、機能で何とか貢献できないかということでタッチーが提案したヒットアイデアで、結果的にこれがナタリーの「盛り上がってる感」をうまく演出することになった。それ以降、ほかのニュースサイトでも同様の機能を提供するようになっていきましたね。もともとタッチーは2007年3月に大山卓也と僕にツイッターの存在を教えてくれた人間で、われわれのようにテレビCMを打つことができない弱小企業はITで先進的な取り組みをして、それをプレスリリースで流してメディアに注目されることで、アクセスを増やしていこうという考えを持っていました。

今では新聞社やテレビ局などのマスメディアがツイッターアカウントでニュースを発信するのは当たり前の光景になりましたが、ナタリーはオープンから3カ月後の2007年4月30日にツイッターアカウント(@natalie_mu)を開設しています。当初大山卓也はツイッターでの情報発信に懐疑的だったんですが、そうこうしてるうちに知り合いの技術者が @natalie_mu アカウントを取得してナタリーのニュースヘッドラインを流すbotを作りました。そのアカウントにはそこそこフォロワーが集まっていたため、その方に頼んでそのアカウントを譲り受け、企業としてツイッターの情報発信を始めました。もちろん国内メディア最古です(下手したら世界でもっとも早いかもしれません)。現在のフォロワー数は62万を超えており、国内のニュースメディアのアカウントとしては、朝日新聞(@asahi)、毎日新聞(@mainichijpedit)に次ぐフォロワー数を誇っています。2009年以降のツイッターの盛り上がりとともに、多くのフォロワーを抱えていたナタリーのアカウント経由でサイトのPVも伸びていきました。ツイッターによってドライブされた部分も相当大きかったわけですね。これはタッチーの先見の明がすごかったと言わざるを得ません。

ところでナタリーのフォロワー数はなぜそこまで多くなったのか? それには明確な理由があります。ツイッター社が2009年7月10日に初心者向けサービスとして「フォローしたほうがいいユーザー」を推薦する「おすすめユーザー」を開始した際に、【関西、関東限定】取付サービス品200 ハイエース ワイド | テールライト【ヘリオスジャパン】ハイエース 200系 ワイド LEDビーム テールランプ スモーク×クリスタルんですね。これによってツイッターでアカウントを開設したユーザーが半自動的におすすめユーザーを登録するようになり、フォロワー数が信じられない勢いで増加しました。僕は2007年にツイッターを登録して以降、折に触れてツイッター本社の広報の人や、日本の代理店を務めるデジタルガレージの人と情報交換するなど、継続的に関係を作っていたので、おすすめユーザーの日本語版が開始したときにめでたくナタリーのアカウントが登録されたんだと思います。

そういう地味なメディア対応――メディアでどうすればナタリーが取り上げられるかということは、2009年末にナタリーから距離を置くまでの間、ほとんど僕の専権事項でした。正確に言うと、ほかのメンバーは日々の記事を更新することに手一杯で、マスコミから取り上げられるための戦略などを立てるヒマなんてなかったということでもあります。

初期のころ、ナタリーのPVが一気に倍になったきっかけがあります。それは、2008年7月1日にITmediaに掲載された「ファン目線すぎて『きもい』と言われた――ネット時代の音楽ニュース『ナタリー』」という記事です。

当時ITmediaのエース記者だった岡田有花さんが執筆したこの記事はネットで話題を集め、ナタリーというメディアの知名度とアクセス増に大きく貢献しました。もともと僕は岡田有花さんと一緒に仕事をすることが多く、彼女の取材記事に多くのファンが付いていることも知っていたため、ナタリーが軌道に乗り始めた2008年初頭ごろから岡田さんに「ナタリーの取材記事を作ってくれ」とお願いしてたんですね。仕込みから掲載まで半年くらいかかりました。

あともうひとつ、2009年9月に掲載された「ITベンチャー社長に聞く!」という取材記事(前編 / 後編)も、ライターの高橋暁子さんに僕からお願いして仕込んだ記事です。

仕込むという意味では、2007年2月1日のナタリーオープンから2009年8月5日のお笑いナタリーオープンに至る、ナタリーのプレスリリースはすべて僕が書いてました。普段からプレスリリースを読んで記事を書いていた僕としては、どうプレスリリースを書けば記事として取り上げられやすいかわかっていたので、記事掲載率も高かったと思います。僕が書いたプレスリリースはナタリーのサイト上で見られるようになっているので、興味のある方はぜひご覧ください。まあ要するにナターシャという企業の広報・PRを一人でやっていたわけですね。

面倒くさい原稿という意味では、ナタリーの利用規約とプライバシーポリシーも企業法務に詳しい知人に協力してもらいながら、僕が作りました。

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唐木 次は「編集ポリシーはありますか?」っていう質問。これ社外の人に話すのは初めてかもしれない。社員が20人くらいまでは、何も言わなくてもポリシーなんて共有できていたんですよ。でももう、4、50人になると明文化して伝えていかなきゃ無理な気がしてきています。「ナタリー的」って何だろうってことを。

田端 「ナタリー的」っていうのは、つまり音楽もお笑いもコミックも、分野を超えて持っているテイストってことね?

唐木 そうです。まあもったいぶってもしょうがないので言いますね。「速い」「フラット」「ファン目線」の3つです。順番に説明していきましょう。「速い」はそのまま、ネットならではの速報性。雑誌は1週間とか1カ月、新聞だって入稿して何時間かは待たないと世に出ないけど、ネットは今すぐ出せる。だからそこ武器にして戦っていこうっていうのがひとつ。象徴的だったのは、Perfumeの公式サイトが0時に更新されたら、0時2分にはうちがニュースとして出したという。それで「気持ち悪い」「キモい」ってよく言われてたんだけど、それは僕らにとって褒め言葉なんです。あと、いまどきだとTwitterでマンガ家さんが「来年のイラスト集に向けてカラー描いてます」とかって言うでしょ。そういうのをストックしておくの。年が変わるくらいになったら担当の編集の方に「××先生、イラスト集出されるんですよね」って言うと「なんで知ってるんですか、どこにも情報出してないのに」ってことになる。

このナタリーの基本コンセプトは唐木元が加入する前、2006年~2007年のナタリーを開発していた1年間で作られたものですね。オープン当初、ナタリーはまったく知名度がなく、レコード会社に電話して情報をくれといっても「ナタリー? はぁ!?」みたいな感じでした。

ITmedia記事より)
メインの情報源は、アーティストの公式サイトやブログだ。1日1500のサイトをスタッフが目視で確認。ブラウザのタブを切り替えながら、ネタを拾い上げて記事にする。雑誌やテレビ、ラジオもチェックし、人力・アナログで情報収集。それをWebサイト、メールマガジン、ブログパーツ、Twitter、Facebookアプリなどデジタルの最新ツールで配信し、ネットの上に広げていく。

レーベルごとなどに担当ライターを決め、それぞれがあらかじめアーティストの公式サイトをタブブラウザに数百サイト登録しておいて、起動とともにそれら開き、情報をチェックしたタブから消していってサイトを巡回する。そのやり方が効率的なんじゃないかと提案したのは僕だったと思います。今はもっと洗練された手法になっているとは思いますが。

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唐木 業界目線に絡めとられないように、ってことが大事、と。あとそうだ、もうひとつ、業界目線に似た話で「メディアの都合」っていうのがあって、この話題ってメディアの人間はほとんど触れないから、ここでしゃべっておこうかと思ってるんだけど。

田端 メディアの都合って具体的にはどういうことですか?

唐木 メディアは他のメディアのことを取り上げない、みたいな不文律。これはプライドの一種なのかな、暗黙の了解みたいなものがある。もしくは、あった。最近は民放であまちゃんの特集をやったり、ずいぶん変わってきてはいるみたいだけど、基本的にはある雑誌Aに、他の雑誌Bを紹介する記事は載らないんです。去年BRUTUSが「文芸誌特集」っていうのをやって画期的だとニュースになりましたけど、つまりそれくらい珍しいということです。でも、ファンにとってはそんなの関係ないじゃない。たとえばカヒミ・カリィが今月の婦人公論に出ています、というニュースは、カヒミのファンなら逃さず知りたいことですよ。もしくは「ほぼ日」に羽海野チカさんが出ている、これもファンなら知りたい情報。だからナタリーではニュースとして取り上げるんです。いちばん象徴的なのは「明日のテレフォンショッキングに誰々が出ます」ってニュース。これ昔はどこもやってなかったんですよ。「そんなもんニュースじゃないだろ」ってことにされていた。でもファンなら明日のテレフォンショッキング久保ミツロウか、見なきゃ! って思うじゃない。だから記事にしてみたら、すごい拡散される人気記事になった。それは一応、ファン目線で切り開いた領域かなって思っています。

これはナタリーを開発しているときに明確に僕から提案したアイデアですね。というのも、ナタリーの当初のシステムって、内部的にブログのカテゴリ機能のようなものがあって、オープン時点のデフォルトのカテゴリ分けを考えたのが僕だからです(笑)。その時点で「テレビ出演情報」や「雑誌掲載情報」などを作ってました。ここで唐木元が言ってるように、僕も「メディアの都合」みたいなものがイヤで、ファン目線で情報を拾ってきたほうがいいだろうと思ってた。『婦人公論』に竹内まりやのロングインタビューが掲載されたことを記事にしたナタリーの記事なんかはその典型ですね。『笑っていいとも』のテレフォンショッキング情報をナタリーの記事として取り扱ったほうがいいと提案したのも僕です。テレビ番組をチェックしやすくするために、テレビの全録レコーダー「SPIDER PRO」を、メーカーのPTPさんと交渉してナターシャに導入しました。SPIDERは随分と記事作りに役に立ったと思いますよ。

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参加者 ちょっと直球でお聞ききしたいんですが、ナタリーで重視している数値ってなんですか。PVなのか、ユーザー数なのか、ソーシャルの拡散なのか、CTRなのか。

唐木 PVは見てるけど、PV至上主義になってはいけないっていつも自戒してます。だってPV至上主義になったら、まずは「釣りタイトル」やるでしょ。次が「サマリーばさみ」。サマリーってわかりますか? ニュース記事のタイトルを押すと、本文が出てくるかと思いきや、1段落目が出てきて「続きを読む」って書いてあるの。これ押したら、まあ単純にPVが倍になる。でも自分がユーザーだったらやっぱりウザいから、やらない。

このあたりの話題は2007~2008年くらいに大山卓也、唐木元とともに、タッチーも交えて「ナタリーの方向性」としてたくさん議論しました。唐木元はこの点については一番(良い意味で)コンサバティブで、ナタリーがPV至上主義の方向に行かなかったのは、彼による大きな功績だと僕は思っています。当時の議論には技術ドライブ、見出しにこだわってでもPVを稼いだほうがいいのではというタッチー派と、地味でもPV至上主義には走りたくない唐木元・大山卓也・津田大介派というグラデーションがありましたね。ここを今でも守り通しているところに、ナタリーがナタリーたる所以があるのだと思います。

……ということで、ナタリーのことをつらつら書いていたら結果的に本メルマガ史上最長の巻頭言になってしまいました。結果的には、メディアの立ち上げ時期に現場でなにが起きていたのか伝える貴重な記録になったんじゃないかと。

ここまで細かく文句のように書いておいてなんですが、ナタリーは大山卓也という偉大な才能と、今それを右腕として支えている唐木元あってのメディアであることは疑いがありません。自分が関わったメディアがここまで大きくなったことを誇りに思いますし、僕がナタリーに対して替えが効かない功績があるとすれば、初期段階で「何がなんでも潰させなかった」ということと、タッチー、福田くん、唐木元に声をかけて連れてきた人材的な貢献ということになるんだろうなと。

もっと自分に時間的なリソースがあったら、ナタリーにどっぷり使ってナターシャをメディア企業として大きく育てることもしてみたかったですね。やりたいことがたくさんあるのは、難しいものです。ナタリーの今後に期待を込めつつ、僕は自分がプロデュースするさまざまなメディアを大きく育てていければなと思っています。

自分にとってナターシャ/ナタリーはメディア人として自分を育ててくれた場所であり、切磋琢磨するライバルであり、甥っ子のような存在でもあり、いつか帰る場所であるような気もします。この7年間、楽しかったな。ナタリー10周年を笑って迎えられるよう、僕も頑張ります。
(転載終わり)

俺とタクヤは、お互い同じ時期に音楽ブログを始め、タクヤがやっていたサイト「ミュージックマシーン」のオフ会で出会いました。そこから友人になって、一緒に飲み会やネットラジオやるようになって、タクヤをそそのかしてナタリー創って、大変な時期を乗り越え、何とかここまで来ました。

今回のEXITで何よりうれしいのはネットで独立系のメディアを立ち上げて、プラットフォームビジネスじゃなくてコンテンツ制作体制が評価されてそれに価値が付いたということですね。日本で独立系のネットメディアがこういう形でEXITするのは相当例が少ないし、キュレーションメディアばかりが注目され資金が流入している状況で、しっかりと記事を作っているメディアのバイアウト事例を作れた。これによって日本のメディア業界に一石を投じることができたのではないかと思ってます。

ナタリーの物語はまだまだ続きます。でも、音楽配信メモから始まり、ナタリーに連なる一連の流れはこれで一区切りついたんじゃないかと。

音楽配信メモを更新しなくなって大分時間が経ちました。実はサイトをクローズさせるタイミングをずっと悩んでいて、結果的に放置することになっていたんですよね。

ナタリーが次の大きなステップへの階段を上り始めた今、このエントリを音楽配信メモの最終更新エントリにしようと思います。12年間の長きにわたり音ハメを愛してくださった読者の皆様方に最大限の感謝を。これからもナタリーを、そしてポリタスを、そして津田大介をよろしくお願いします。

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9月から10月にかけて「自由大学」で牧村憲一さんと「未来型音楽レーベルを立ち上げよう!」という集中講義を行います

3カ月ぶりのご無沙汰です。皆さんいかがお過ごしですか。

久しぶりの更新が告知っていうのもアレなのですが(いつものことです)、前回の話と違って音ハメ直球ネタなので告知します。

ノン・スタンダード・レーベルやトラットリア、フリッパーズギターのプロデュースなどで有名な音楽プロデューサー・牧村憲一さんと一緒に「このネット時代に音楽レーベルを立ち上げるにはどうすればいいか」というテーマで5回の集中授業を行います。

●未来型音楽レーベルを立ち上げよう!
教授:牧村憲一、津田大介
キュレーター:森和夫

[ 日 程 ]
毎週水曜日 19:30~21:00
【関西、関東限定】取付サービス品プリウスアルファ | リアサイドマーカー / リアコンビネーション【アフェクション】プリウスアルファ LEDリフレクターレンズ
※シルバーウィークである9/23は休講いたします。

[ 会場 ]
世田谷ものづくり学校

[ 公式コミュニティ ]
mixi - 自由大学

[ 講義内容 ]
2010年音楽の旅

「インターネットでデビューも楽々!」・・・ところが現実は甘くない。アーティストを抱えてその音楽をどう動かし、認知させていくのか? 今までにない、新しい音楽レーベルの作り方、運営ノウハウをお教えします。契約書の読み解き法、収支見込の立て方など目からウロコのヒジョーに実践的な講義です。

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第1回 “小さいレコード会社作り”はもうやめよう
メジャーレーベルが軒並み収益で苦戦している中、見よう見まねで小型レコード会社を作っても意味がない。ここでは経営面での収益支出を考えながら「形にとらわれない」レーベル作りを考えて行きます。

第2回 上手なネットとの付き合い方1~管理
パソコン、インターネットはなにもアーティストや音楽のプロモーションや販売ツールだけではない。事務的な管理、そしてファン管理にもいろいろと役立てることが出来るのだ。ここは日本有数のTwitterの使い手でもあり、「仕事で差がつくすごいグーグル術」の著者でもある津田氏が目からウロコのネット活用術を直伝します。

第3回 権利、契約の落とし穴
肝心な物事を進める時には必ず目の前に表れる権利問題、そして契約書。権利は果たして守り抜くだけでいいのか?契約はすぐに判を押してしまっていいのか? 実際に使われる契約書文例やケースワークを用いながら実践的な対応手段や観点を伝授します。

第4回 上手なネットとの付き合い方2~プロモーション、販売
音楽配信やSNSでアーティストのプロモーションやセールスもバッチリ!・・・だったら誰も苦労はしない。この時間では普段注目されがちなツールや手段ではなく、その有効的な活用法やリアル展開との共存についてレクチャーします。

第5回 未来型音楽レーベルは荒野をめざす
遂に講座も最終回。4回の講義を受講して学んだノウハウで果たしてこの音楽業界の荒波を渡りきれるのか!? 特別ゲスト(未定。レーベル関係者)を迎えながら実際の運営の問題点やビジョンを講師と共に考えていきます。

[ 申し込み ]
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今、牧村さんと授業のための準備をいろいろしています。実践的だけど、トークイベント、音楽産業をカルチャー的視点から考えるみたいなスタンスでも楽しめる授業にしようと思ってますので、興味ある方はぜひ受講していただければ。

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